CROSS†CHANNEL(PSP版)を特典CDに釣られて購入。
数年ぶりの再プレイだったけど、やっぱりこの話は良いな。
コンシューマ化の規制部分もキャラクターらしくアレンジしてあって、
元々躁狂的なものだから、違和感なく面白すぎた。
数年前、視界をかっ広げられたような気持ちになったゲームだったんだけど、
今やり直してみると当時はよく分からなかったことが
たくさん理解出来るようになっていて、それに少し驚いた。
昔は苦手だったノリもすんなり飲み込めるようになってたんだよな、不思議。
セクハラが規制でセーブされてたことも理由の一つなんだろうか。
分かり易い話の牽引役としては、舞台はもちろん、主役が何より異質過ぎる。
分からせるために言葉を噛み砕いてもいないし(⇔新解さん)、
共感や同調を求めた振る舞いをしているようにも思えなくて、
そういう意味合いで、確かに人を選ぶ話だと思う。
普通に憧れる、っていうキャラの言葉通り、
健全な精神ではあまり受け付けられない類の話なんだろうし。
(この辺、妹が「ヤサシイワタシ」を受け付けなかったようなものだ思う)
喩えるならこれは、電波みたいな話なんじゃないかな。
琴線に触れるものがあればその部分が反応することが出来る。
でも、話自体に直に情緒を育てられるような優しいストーリーテリングじゃない。
むしろ、額面どおりに話を捉えると、受け取れるものは
随分と陳腐なものになってしまうような気さえする。
このあたり、まさに本編で言われている通りの理由でなんじゃないだろうか。
他人に自分の心を仮託するな、って。
その主張から見ると、明確な分かり易い物語にすることは間違っているし、
必要以上の追体験や感情移入を抑制してる(主役が)節もある。
その上で人に言葉を届けようとしているこの話自体の微妙な距離感覚が、
至極お話としてそれらしいように感じるんだよなあ。
元々、考察的なものを考えるのは苦手だし、
あまりじっくりやりこむ時間もなかったので、軽い感想に留めつつ。
ただ、グローブ・ジャングルで感じたモヤモヤへの返球になりそうなのは、
この話の主張なのかもしれないな、と思った。
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