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長続きを目指す感想だとかの書き込み日記です。20080219に作成。
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Posted by - 2024.11.21,Thu
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Posted by セージ - 2010.02.09,Tue


作品コンセプトは『現代版ドラえもん』。
バラエティ番組の放送作家さんが脚本を担当されていた昔のドラマ。
好きなドラマを三つ挙げなさい、と言われた時、確実に挙げるのはコレ。
『DVDが出てたら買う』で判断すれば「薔薇の無い花屋」「王様のレストラン」、
『キャラで選ぶ』と「ケイゾク」「タイガー&ドラゴン」の二本になるのだけど、
どちらの枠にしてもこの作品は真っ先に入れる、ってくらい大好きな作品。
そんな大好きなビデオが近所の小さなレンタルショップにあり、
約10年ぶりのレンタルをしてきました、わー!(ワクワク)
取り合えず今回は1~2巻、六話まで。

「どうせ」が口癖の後ろ向きな駄目主人公・甘粕四郎と、
自称天使の天童世死見のコンビが、天国からの命題をクリアしていくコメディドラマ。
コンビ物、バディ物のドラマは基本的に好きなんだけど、
この二人の組み合わせは本当に良い組み合わせだったし今も大好き。

「○月○日○時までに命題をクリアできなかったら即死亡」
「どうせ俺なんて……」「馬鹿ーもう、馬鹿ー」「カット!」
「くあー、今の俺かっこよかー! メモっとこメモっとこ」
「お前の人生それでいいのか?」
等々、脚本家さんが放送作家さんならではの決め台詞の豊富さ、キャラの濃さ。

毎週金曜日に届く命題を一時間でクリアしないといけない、という制約で話が進行するため、
話の筋も追いかけ易くて分かりやすく、段々成長していく主人公の姿や、
二人が仲良しになっていく過程は素直に微笑ましい。
書いていてふと気付いたけど、主人公とサポーターの関係が友達同士でなく、
息子世代と父親世代(考え方は人外であるために破天荒)という
ドタバタした仲の良い組み合わせは、電王にも通じるものがある気がする。
べたべたした労わり合いも察し合いも無いけど、
気付いたらお互いがなんとなく大事にし合っちゃってるような関係性が、
兄弟と親子の中間に見える二者だから自然に受け止められるのかもしれない。

脇を固めるキャラクター同士の関係も、深刻になり過ぎない展開も、
とにかく全部が「人生の楽しさ」を書こうとしてるドラマなんじゃないかな、と思っている。
人生は悪いものじゃないとか、頑張ってみると案外楽しいとか、
楽天的な空気が厭味なく描かれてるような感じがするんだよなあ。
こうやって纏めていて本当にこのドラマが好きなことに気付かされた。
こういうお話、いつか作ってみたいなあ。
というわけで、自分覚えのために簡単な感想を纏めたメモみたいなもの。
細々したチェックもまたしておこう。



■第一巻
1~3話まで。
「1月08日午後1時30分までに心の底から
本当に生きたいと願うことができなければ即死亡」
「1月15日午前10時30分までに露崎小春とキスできなかったら即死亡!」
「1月22日午後3時までに年上の人に抱きしめられて『ありがとう』と言われなかったら即死亡」

天国からの命題が届くのは毎週金曜日。(ドラマ放送日)
天童の仕込みだったり、職場で無茶振りを受けたりと、
その日その日の状況に流されつつどうにか命題をクリアしていくパターンが以後共通。
送られてくる命題には裏の意図があり、
命題をクリア=「生きるに値する」という評価を受けることで命が繋がれていく。
天国からそういう状況に運ばれていくよう糸を引かれているっぽい感じもする。

第1話の出だしと、天童の出方がやっぱり上手いなーと思ってしまう。
・ダメな主人公が大嘘を書いた手紙を母親に綴り、友人に見せている→
・ダメなまま田舎に帰る宣言→
・主人公の周りに「お前の人生それでいいのか」メッセージが看板・チラシなどで連呼→
・まったく気付かない主人公→
・主人公に直接アタックに行く天童。「わたくし、こういうものです」(『天使』の名刺)
……と、説明で間延びすることもなく、とにかくテンポよく話が進む。
更にその後にも、「もうすぐ死ぬよの死亡宣言」
「無視するも間に合わなかった搭乗予定の飛行機が事故る」
(死ぬのが事実と発覚。ついでにここでタクシーを譲らず不親切にした相手が、
後に一話のキーキャラクターで出てくる)と、意味のある小山が続いてく。
とにかく読み取らなければいけない努力や負担を、視聴者側に殆ど押し付けていない。
キャラの見せ方もコンセプトの出し方も本当に上手くて感心する。

2話の印象はいまいち。
3話は社長の息子・結城サトル(スネ夫と出来杉君が半々)が裏の顔を見せ始める、
主人公が死にたくないという気持ちからではなく自分の意思で改心、頑張り始めるなど、
話の動き始める成長回だったので見ていてとても楽しかった。

■第二巻
4~6話まで。
「1月29日午後6時までに本当の涙を流せなかったら即死亡」
「2月05日午後4時30分までに一番大事な約束を守れなかったら即死亡」
「2月12日午後7時までに天童世死見が天現寺るりに
殴られなかったら甘粕四郎が即死亡」
王様のレストランは一本ニ話だったから、三話入ってるのは嬉しい。

4話では、上手く行き始めた人生に増長し始めた主人公が手痛くしっぺ返しを食らう回。
あまりの調子に乗りっぷりが胸に痛い。でもなんというかあるあるネタだなあとも思う。
人間の弱くてダメなところを笑える範囲で書いてくれてる感じがする。
ここで一回落としておくことで、以後の主人公の成長はしっかり固定化されていくことになる。

5話は安心回、天国に一番近い男らしいなーという話。天童よしみさんがゲスト。
あちこちに移動をしまくるジェットコースター展開だったので、これという印象は強くない。
ただ、喧嘩してしまった天童と仲直りして一歩近づき合うという話終わりの爽やかさはあった。

6話。この回は主人公ではなく天童への命題。
今見返すと物凄く好きで、主人公好きには堪らない回。
普段天童に言われている叱咤や厭味をここぞとばかりに言って天童を焚きつける四郎。
諦める側と焚きつける側の立場逆転が思わぬ爽快感で、やり取りがとても楽しい。
四郎自身にも命題以外のトラブルは降りかかっていたものの、
天童が動けない間も自分だけで動き、好きな女の子の父親や他人に認められるまでに至る。
どこか頼りなさが残っていた主人公の成長をしっかりと見せられて、
天童を励ます姿を見て、この段階の四郎をダメ人間と呼ぶ人はもう居ないだろうと思う。
押しに弱いとかお人よしとか、そういう判定は相変わらず食らいそうだけど、それは個性なので。

「あんたのお陰でちょこっっとでも長生きすることが出来てよかった。あんたにも会えたし。
マジで良かったよ。まあその図々しさとデリカシーの無さには結構頭来たけどさ。へへ。まあ楽しかったよ」
「もう命題なんていいから。あんたこのまま終わっちまったら、絶対後悔するぞ。
 お前の人生、それでいいのか。──って。あんたがいつも俺に教えてくれてることじゃん」
「ねえ。今やんなきゃいけないことやるしかねえんだって。俺はあんたからそれを教わった。
 本当の気持ちぶつけて終われよ。俺は命賭けて、あんたの気持ちに付き合うから」

「バイバイ天童。バイバイ、俺の人生」

天童に向けたエールは、恩返しや友情、四郎自身の成長など色々なものが混ざっていそうで、だけど家族みたいで楽しかった、という表現は一番しっくり来るものだった。
考えてみるとドラえもんも友人じゃなく、兄弟と親の中間くらいの存在だったような気がするんだ。
そういう、人間同士ではあまり作られない(ような気がする)関係性を取るからこそ、
その中庸さが不思議な関係性にも説得力を作るし、話にも幅を広げるのかもしれない。
この回で確定した主人公の成長が、サトルの対抗意識を煽ることになったり、ヒロイン役の小春(しずかちゃん)が主人公をちょっとずつ意識する事態になったり、親友の麻人(出来杉君の残り半分?)が持つ主人公への熱い感情を確定させることになったりと、今まで四郎と天童の二人だった世界が、強い感情や影響を他人に与え、周りからも干渉され始める。
多分、この回で四郎と天童の絆が確定し、強固になった後、
今度は先に待つ一人立ちのために四郎の世界が広がっていく、という構成なんだろうと思う。
やっぱり今見てもよく出来てるなー、飽きさせない工夫されてるなー。
ノベライズ化なんでされてないんだろう、脚本が凄い欲しいぞ。
 

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Comments
そして
まさかのDVD化決定!
お財布と相談の結果、今回は天国編のみ予約しました。
嬉しいなー、本当に嬉しい。

Posted by セージ - 2010.03.07,Sun 10:34:29 / Edit
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